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高知県 土佐清水市立市民文化会館(くろしおホール)

高知県の土佐清水市立市民文化会館(くろしおホール)から実施報告が届きました。

高知県 土佐清水市立市民文化会館(くろしおホール) チラシ
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実施概要

主催:土佐清水市立市民文化会館、共催:土佐清水市教育委員会
開催日:平成23年8月8日(月)~8月10日(水)・8月12日(金)
上映作品:プログラムE―酔いどれ天使 2回、羅生門 2回、生きる 2回、天国と地獄 2回

担当者意見

本市が当館を指定管理者に委託して6年(業務委託を含めると9年)。その間、8年間この仕事に従事させて頂いているが、本事業である優秀映画鑑賞推進事業にあたっては毎年開催しており、調べてみると、直営時代から数えて18年連続で本事業を開催していることが分かった。まさに継続は力なりである。
そういえば、5~6年前ぐらいに、これだけ続けて本事業に取り組んでくれている館は貴重だと文化庁の担当者2名が直々に視察を兼ねて?わざわざ来館してくれたことも思い出される。
確かに、ここ数年、県内を見回しても当館以外に本事業を開催している館はない。
もちろん、各館様々な事情(映写機や技師の問題が多いと思われる)があるとは思うが、何とも勿体無い話である。幸い、当館は開館当初から映写機を常備しており、またそれを操作する技師もきちんと引継ぎされていることから、日程の確保さえ出来れば開催に大きな支障はない。
ただし、集客に関しては昔の名画ということもあり?お客さんの平均年齢は60代から70代が最も多く、20代などはもちろん、30代40代のお客さんでさえ皆無と言ってよい。
映画ファンはいても、それぞれ好きなジャンルがあり、特に若い層になると映画館やホールで映画を観るよりは、DVD等の媒体になってから、ゆっくり家で楽しむという風潮が主流になってきている。現に担当者である私も、映画は大好きであるが、この仕事に従事していなければ、昔の名作映画を観るため、わざわざホールへ足を運ぶとは思えないし、実際過去に本事業へ参加したことは一度もないという典型的な食わず嫌いタイプであった。
だが、この仕事に従事する側となると、実際この目で観ることによって、少しでも昔の名画や名作を理解し、勉強することも大切になってくる(自分が観たことがないものや、興味のないものをお客さんに提供する訳にはいくまい)。
名前ぐらいは知っているが、実際に名優と言われる(た)役者さんの当時の演技(若かりし頃の容姿)を観るだけでもいろいろな発見があるし、自分の知識にもなる。また、ほとんどのプログラムがモノクロ撮影のため、現在の場面が昼か夜を想像するだけでも、いつも観ている映画とはまったく違う集中力を必要とするため面白い。
閑話休題。本事業では顔なじみのお客さんが多い。そんなお客さんから、当時の記憶が蘇ったとか、懐かしさに浸されたという感想を聞く度に本事業を開催する意義を実感する。
開き直る訳ではないが、数がすべてではない。
毎年、アンケートや上映後のロビーでは「今年も上映してくれてありがとう」「今後も続けてください」と言った声を多く頂く。
こういった映画ファンがいる限り、今後も本事業を継続していくことは間違いない。

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