めぐりあい

めぐりあい

1968年 東宝
カラー/シネマスコープ/モノラル/91分

解説

日本の高度成長を舞台裏から支えてきた工業都市・川崎。この休みなく動く街のなかで、自動車工場の組立工として働く努とベアリング店に勤める典子。それぞれに複雑な家庭事情を抱え、貧しさにもがきながらも、健気に生きている。そんな二人がふと出会い、恋に落ち、別れのつらさを乗り越えて、互いの愛を確かめ合う。『あこがれ』(1966)のヒットにより、東宝青春映画の旗手として注目を浴びた恩地日出夫が、酒井和歌子を初めて主演に起用し、時代の波や家族の重圧にもまれながらも、ひたむきに生きてゆく若者像を鮮烈に描き出した。脚本家の山田信夫が当初、日活の蔵原惟繕監督のために準備した脚本を、東宝が引き取って映画化が実現。武満徹作曲の主題歌を荒木一郎が唄い、タイトルバックをイラストレーターの和田誠が演出している。その後、東宝では1970年代半ばまで、森谷司郎や出目昌伸らがコンスタントに青春映画の傑作を発表していく。

スタッフ

脚本
山田信夫
脚本・監督
恩地日出夫
撮影
田島文雄
照明
森弘充
録音
吉岡昇
音楽
武満徹
岡田和夫
美術
本多好文

出演者

江藤努
黒沢年男
今井典子
酒井和歌子
江藤順平
桑山正一
江藤きよ
菅井きん
江藤宏
黒沢博
今井正治
有島一郎
今井雅枝
森光子
今井一郎
池田秀一
白井
田村亮
石井綾子
進千賀子
前田
柴田昌宏
井上
峰岸隆之介