雁の寺

雁の寺

1962年 大映(京都)
パートカラー シネマスコープ
モノラル 98分

解説

この作品は、直木賞を受賞した水上勉の同名小説を映画化したものである。原作の持つ推理小説風な味わいを残しながらも、厳しい戒律で守られている禅寺における住職とその愛人、そしてその関係を見てしまった若き修行僧を中心に、世俗の人間関係の浅ましさを、川島雄三監督特有の鬱屈した視点から描いた彼の代表作ともいえる。松竹を皮切りに、日活、東宝系の東京映画と活動の場を変えてきた川島監督は、晩年この作品を含め『女は二度生まれる』(1961)、『しとやかな獣』(1962)と、3本の大映作品をとっているが、どれもアクの強い異色作である。主演の若尾文子は、この作品の前後から陰影のある女性を演じて成功し、独特の存在感を表現できる演技者として改めて評価されるようになった。この後も、『越前竹人形』(1963)、『波影』(1965)といった水上文学のヒロインを演じた。

スタッフ

原作
水上勉
脚本
舟橋和郎
脚本・監督
川島雄三
製作
永田雅一
撮影
村井博
照明
岡本健一
録音
大角正夫
音楽
池野成
美術
西岡善信

出演者

桐原里子
若尾文子
堀之内慈念
高見国一
北見慈海
三島雅夫
岸本南嶽
中村鴈治郎
宇田竺道
木村功
雪州
山茶花究
鷹見邦遠
小沢昭一
木田黙堂
西村晃
慈念の母
菅井きん
慈念の少年時代
高見王国
里子の母 たつ
万代峯子
里子の父 伊三郎
寺島雄作