また逢う日まで

また逢う日まで

1950年 東宝
白黒 スタンダード モノラル 110分

解説

原作は、ロマン・ロランの小説「ピエールとリュイス」であるが、その映画化を今井正監督に勧めたのは、主役を演じた岡田英次とのことである。脚本を担当したのは、当時注目されていた新進の水木洋子とベテランの八住利雄である。回想とナレーションを巧みに用いつつ、甘口のメロドラマにおちいりやすい題材を慎重に再構成し、ある青春の悲劇として見事に立体化してみせた。少女が描いた青年の肖像画に重なる彼の声。防空壕で偶然出会った青年と少女。そして、今も語り草になっている「ガラス越しの接吻」は、閉塞状況におかれた恋人たちの精神性を象徴するものであり、戦時下に青春を過ごした世代を越えて、今日でも十分納得できるものがあろう。また、演出にあたった今井監督の主人公たちをとらえる静かな視線が、この作品を声高な反戦映画ではなく、内面的な格調の高いものに仕上げている。「キネマ旬報」ベストテン第1位。

スタッフ

脚本
水木洋子
八住利雄
監督
今井正
製作
坂上静翁
撮影
中尾駿一郎
照明
平田光治
録音
下永尚
音楽
大木正夫
美術
河東安英

出演者

田島三郎
岡田英次
小野蛍子
久我美子
三郎の父 英作
滝沢修
三郎の次兄 二郎
河野秋武
長兄の妻 正子
風見章子
蛍子の母 すが
杉村春子
学生
林孝一
芥川比呂志
大泉滉
近藤宏
近所の奥さん
南美江