めし

めし

1951年 東宝
白黒 スタンダード モノラル 97分

解説

黒澤、溝口、小津に続く〈日本の四番目の巨匠〉として、今や世界中の映画批評家から熱い視線を受けるに至った成瀬巳喜男監督の代表作に数えられる作品。監督を〈世界のナルセ〉の地位に押し上げるに功のあったアメリカの映画批評家オーディ・ボックなどは、これを成瀬作品のなかでもっとも好きな作品と語っている。結婚生活も5年が過ぎ、倦怠期を迎え始めた夫婦。そこに突然、夫の姪が転がり込んできたことから、単調だった二人の暮らしに思いもよらぬ波乱が生じはじめる。美男美女の主演二人が、本作ではともに中年にさしかかり、平凡で退屈な男と所帯やつれした女になったさまを、見事に好演している。原作は林芙美子による未完の新聞連載小説。その結末を含め、脚色を委ねられた田中澄江と井手俊郎の良質な叙情と煥発する才気とが美しく調和し、繊細極まりない成瀬の演出と玉井正夫の撮影のなかに開花している。

スタッフ

原作
林芙美子
監修
川端康成
脚色
井手俊郎
田中澄江
監督
成瀬巳喜男
製作
藤本真澄
撮影
玉井正夫
音楽
早坂文雄
美術
中古智

出演者

岡本初之輔
上原謙
妻 三千代
原節子
初之輔の姪 里子
島崎雪子
村田光子
杉葉子
冨安せい子
風見章子
村田まつ
杉村春子
堂谷小芳
花井蘭子
竹中一夫
二本柳寛
村田信三
小林桂樹
谷口芳太郎
大泉滉
岡本隆一郎
山村聡
山北けい子
中北千枝子
芳太郎の母
浦辺粂子
竹中すみ
滝花久子