カルメン故郷に帰る

カルメン故郷に帰る

1951年 松竹
カラー スタンダード モノラル 86分

解説

日本映画最初のオールカラー長篇作品。日本映画監督協会は、富士フイルムの委嘱を受けて日本初の総天然色映画の製作を企画し、当時黒澤明監督とライバル視されていた才人・木下恵介に白羽の矢を立てた。物語は、東京で名を上げたストリッパーが、いっぱしの芸術家気取りで、故郷に錦を飾りに帰ってくるという田園喜劇で、親子の情感が、浅間高原の広々とした牧場を背景に、ペーソス豊かに描き出される。監督の実弟・木下忠司が担当した音楽は、叙情性とコミカルな両面を兼ね備え、この風俗喜劇を実のあるものにしている。高峰秀子が見事に演じた気のいいキャラクターは、充分な光量を得るために不可欠だった晴天下のオールロケ、色彩を活かした派手な衣装など、初のカラー映画に必要だったさまざまな要求を同時に叶えるための絶妙な設定だったが、本作を機に、高峰は木下映画の中心的な女性像を担っていくことになる。

スタッフ

脚本・監督
木下恵介
総指揮
高村潔
製作
月森仙之助
撮影
楠田浩之
照明
豊島良三
録音
大野久男
音楽
木下忠司
美術
小島基司

出演者

リリィ・カルメンこと、おきん
高峰秀子
田口春雄
佐野周二
校長先生
笠智衆
田口の妻 光子
井川邦子
おきんの父 青山正一
坂本武
丸野十造
見明凡太郎
小川先生
佐田啓二
マヤ朱実
小林トシ子
岡信平
三井弘次
おきんの姉 ゆき
望月優子